デハ101に乗って ~レトロな上毛電鉄訪問 その2~
車内は製造当時の面影を色濃く残していて、木材がふんだんに使われています。
昭和3年製というプラスチックもステンレスもない時代ですから、半鋼製とも呼ばれるほど木が主要な内装品になっているんですね。
さすがにつり革周りは近年になって新調したようですが、それ以外はオリジナルのようにも見えます。
運転席まの計器類は二つの圧力計があるのみ。スピードメーターはなく、運転士の感覚に委ねられる
デハ101は、定員の8割くらいの乗車率で大胡を発車し、西桐生まで向かいます。
運転士はベテランの方が乗っているのかと思いきや、二十歳そこそこの若い方がハンドルを握っていました。
普段運転している700形とは大分扱いが違うはずですが、実に滑らかな運転でした。
運転室後ろの壁には、昭和"参年"製造と書かれた歴史ある銘板が鈍く輝く
それにしても吊り掛けモーターの音はいいですね。
保存車輌と言えども定期列車のスジと変わらないダイヤで運転されているので、吊り掛けサウンドを十分に堪能できます。
この他デハ101独特の光景は、車掌のドア扱いが挙げられます。
他の列車はワンマンだからという訳ではなく、ドアスイッチがドアの直ぐ横にあり、スイッチの操作が間近に見えます。
放送設備も備えていますが、乗務員室とドアの間を往復するのは面倒ですし単行なので、案内の殆どは肉声で行われました。仕事ぶりが直に伝わるようで、内装共々温もりが感じられます。
電車は大きな遅れもなく、無事に西桐生へ到着しました。
壁と床は全て木製ニス塗り仕上げ。温もり感のある車内は、現代の車輌には到底真似できない
最後に二つ動画を貼っておきます。
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